コンテンツにスキップ

自分の商売がほんとうに儲かっているかを知る方法

売ったものから、仕入れにかかった費用と、店を開けておくために使った費用を引いて、残りがプラスなら商売は儲かっています。売上だけでは判断できず、引き出しの現金でも判断できません。その現金の一部は、まだあなたのものではないからです。この記事では、ノートの1ページに今日そのまま当てはめられる目安を、10分ほどでできる形にまとめます。記録の付け方を変える必要はありません。

更新日

手書きの売上ノートと小さな電卓、コーヒーが置かれた机

引き出しの現金では答えが出ない理由

多くの店主は、引き出しの感触でその週を判断します。いちばん手に取りやすい手がかりであり、いちばん誤解を招く手がかりでもあります。理由は3つあり、どれも同じ方向を指しています。

その現金の一部は、まだ補充していない商品の代金です。ラーメンを1ケース売れば、お金は今日入り、次のケースを仕入れる費用は来週出ていきます。仕入れの前に数えた引き出しは、実際の商売より良く見えます。

売ったもののうち一部は、そもそも引き出しに入っていません。ツケ(utang)で出ていったからです。商品は棚から消え、お金は入らず、ノートがその2つを分けていなければ、紙の上では良い週が、実際には客に資金を貸した週になります。

そして現金の一部は、すでに別の用途で出ています。食料品、学校の費用、ジプニー代として持ち出したお金は本物の支出であり、書き留めていなければ、引き出しは理由の分からないまま足りなくなります。

これは記帳の失敗ではありません。売上、ツケ、家計の現金がすべて同じ引き出しを通る、一人で回す商売のふつうの形です。

一つの目安:3つの山と、1回の引き算

小規模事業主への研修研究に、ここで役に立つ発見があります。標準的な会計を教えた場合、実務も売上も測れるほどには改善しませんでした。かわりに単純な目安を教えた場合は、どちらも改善し、その効果は正式な訓練をいちばん受けていない店主でもっとも大きく出ました。教訓は「会計が間違っている」ということではありません。忙しい日に実行できる目安は、実行できない仕組みに勝る、ということです。

目安はこうです。ノートの1ページ、ふつうの1日を取り、書かれているものを3つの山に分けます。

1つめの山は、入ってきて自分のものになったお金。現金売上。古いツケの返済も含め、実際に受け取ったお金です。

2つめの山は、入ってきたけれどまだ自分のものではないもの。ツケで出た商品です。合計を別に書きます。利益が出ているように見える日を赤字に変えるのは、この数字です。

3つめの山は、出ていったお金。仕入れの支払い、その日に店を開けておくために使った費用、そして家計のために持ち出した現金です。

そして引き算を1回。1つめの山から3つめの山を引く。それがその日に実際に稼いだ額です。2つめの山はまだ収入ではありません。それは約束であり、良い約束だったかは後で分かります。

実際の数字でやってみる

小さな店の、ふつうの火曜日を例にします。

ページには売上3,200ペソと書かれています。「今日はどうだった」と聞かれたら、ほとんどの店主が答える数字です。

3つの山に分けると見え方が変わります。3,200ペソのうち、2,450ペソは現金で入り、750ペソは常客4人へのツケで出ました。仕入れの配達を現金で払い、1,600ペソ。ロードと小さな修理で180ペソ。そして家の米とおかずのために300ペソ持ち出しました。

1つめの山は2,450ペソ、3つめの山は2,080ペソ。その日が稼いだのは370ペソです。

3,200ペソではなく、引き出しに残っていたはずの1,900ペソ前後でもありません。370ペソです。これは本物の1日の、本物の利益であり、感覚より小さいからこそ、正確に知る値打ちがあります。

ここで750ペソのツケが何をするか見てください。その4人が今週払えば、この日は問題なく良い日でした。払わなければ、あなたは1,600ペソを仕入れに払い、その商品はいま他人の台所にあります。同じページ、同じ手書き、まったく違う2つの週。分けるのは、どの行がどの山なのかを追っていたかどうかだけです。

数字が出たあと、何をするか

1日は標本であって、判定ではありません。静かな火曜日と給料日の金曜日は別の商売です。だから2週間ほどの間に、ふつうの日を4〜5日ぶんやってみて、個々の数字ではなく形を見ます。

たいてい3つのことが見えてきて、それぞれに次の一手がついています。

数字が薄いけれどプラスなら、問いは値付けです。そして今は、当て推量ではなく計算で問える状態になっています。いちばん動く商品の10ペソの調整は、新しい商品を1本増やすより効きます。

3つめの山でいちばん大きいのが家計への持ち出しなら、それが名前をつける値打ちのある漏れです。自分に支払うことは何も悪くありません。痛いのは、支払ったことを自覚せずに支払い、あとで仕入れのお金が足りない理由を考えることです。

そしてツケの山が増え続け、1つめの山が伸びないなら、自分の運転資金で客に融資しています。それは選び続けてもよい判断です。その客は隣人であり、また来てくれるのだから。ただし、目の前の数字を見て自分で下した判断であるべきで、いつのまにかそうなっていた、では困ります。

帳簿を2つ作らずにやる

ここまでのすべては、いま使っているノートで成り立ちます。それは意図してのことです。小さな店向けの無料アプリの多くは、1件ごとに携帯へ入力することを求めます。そして調査結果は率直です。店主はアプリを入れたまま、ノートに書き続けます。レジ先での入力は、いちばん時間のない瞬間に増える作業だからです。

だから実際にやることは小さいままです。ページに縦線を1本引き、片側にツケ、もう片側に現金。家計への持ち出しは覚えておくのではなく、ページに書く。変更はそれだけで、3つの山に分ける作業が一晩ではなく数分になります。

そしてこれは、Tatsulokが作られている理由そのものです。すでに書いたページを撮るだけで、仕分けと引き算をこちらが行い、どの手書きの行から来た数字なのかを示すので、自分で確かめられます。ノートはそのままの場所に。計算だけが、あなたの仕事から外れます。

正直に言っておくべき限界が1つあります。ノートのページに記録されているのは売ったものであり、仕入れ原価はしばしば別の紙、つまり仕入れの領収書にあります。撮った1ページから精密な粗利を出せると謳う道具は、その半分を推測しています。何を読んだのか尋ね、自分の出典を示せない合計は疑ってください。

FAQ

売上の合計は利益と同じですか。
違います。売上は棚から何が出たかを示します。利益は、その商品の原価と店を開けておく費用を引いて残るものです。売上が多く仕入れの支払いが大きい日は、仕入れのない静かな日より稼ぎが少ないこともあります。
ツケは収入に数えるべきですか。
まだです。ツケで売った商品はお金の約束であって、お金ではありません。ツケの合計は別に管理し、実際に払われたときに初めて収入として数えます。そうしないと、回収の遅い週が儲かっているように見えて、運転資金が減っていきます。
これをやる前にBIRに登録が必要ですか。
不要です。これは自分の商売についての自分の計算であり、登録の有無にかかわらず役に立ちます。登録や申告は別の問題で独自の規則があり、そこでの権威は会計士です。
3つの山の仕分けはどれくらいの頻度でやるべきですか。
2週間のうちにふつうの日を4〜5日ぶんやれば、信頼できる形が見えます。そのあとは、代表的な1日について週に一度で、変化に気づくには十分です。
ノートが雑だったり、書けていない日があったらどうすればいいですか。
ふつうのことで、失格にはなりません。あるページで進めてください。完璧でない5日ぶんの数字は、数字がないよりずっとよく、どの日を数えたか分かっていれば十分です。

出典

  1. Drexler, Fischer & Schoar「Keeping it Simple: Financial Literacy and Rules of Thumb」(AEJ: Applied, 2014)
  2. McKenzie「Small business training to improve management practices in developing countries」(Oxford Review of Economic Policy, 2021)
  3. サリサリストアの会計知識・実務と財務業績(DWIJMH)

関連ガイド